自動車共済と自動車保険の違い
自動車保険は保険業法という法律に基づき、
認可を得た損害保険会社だけが取り扱いできます。
ですので、保険という言葉自体は保険会社以外が使用することはできません。
そこで共済では自動車保険とは言わず、
自動車共済・マイカー共済などという名称を使用しています。
自動車共済とは
自動車共済というのは、もともとはある特定の地域や
職業などの団体に限定された人を対象とした助け合い制度ですが、
共済として代表的な農協や全労をはじめとした自動車共済には
一般のどなたでも申し込むことができます。
自動車共済のメリット
掛金が割安
そもそも共済とは会員相互の利益を得るための組織で、
組織自体の利益は追求していません。
そのため自動車共済は掛金が安く抑えられています。
しかし最近では、リスク細分化などと銘打って
様々な条件で割引をしている保険会社もありますので、比較してみてください。
自動車共済のデメリット
ノンフリート等級が引き継げない
ノンフリート等級の制度は保険会社にしかありませんが、
共済独自の等級を設けているところもあります。
損害保険会社の自動車保険ではノンフリート等級として
1等級から20等級(60%割引)までありますが、
例えば全労済のマイカー共済では、
1等級から22等級(64%割引)と、自動車保険を上回る割引率もあります。
ただし、その等級は独自のものなので、
多くの場合自動車保険に引き継ぐことができません。
移行の際にはご自身の契約しているところでしっかり調べてください。
細かい割引制度がない
近年保険の自由化と共に外資系の保険会社が、
細かい条件をつけることよって割引率を上げられる保険を提供してきました。
そこで現在、国内も含み保険会社各社では、
ユーザーそれぞれの細かい契約条件に合わせ、
細かく割引できるようになっています。
ところが自動車共済には、今のところ細かい割引基準は存在していません。
自動車保険はオーダーメイド型、共済はパッケージ型、と考えればいいですね。
万が一の時に契約者が保護されない
保険会社の場合は万が一経営破たんしたとしても、
損害保険契約者保護機構によって契約者は保護されますが、
共済にはそういったものはありません。
信頼できる共済とは
共済は無認可で出来るものなので、選ぶときには十分注意してください。
JA・全労災・県民共済・CO・OPなどの各共済は
国の監督下にあるので比較的安心ですが、
民間の共済には運営状況が心配なところもありますので、
信頼できるものかどうかは、ご自身でしっかり調べて判断してください。